東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、2月の主要都市における新築一戸建て(土地面積100m2以上300m2未満)と新築小規模一戸建て(土地面積50m2以上100m2未満)の供給動向を発表した。
新築一戸建ての平均価格は、首都圏(1都3県)が前月比1.7%減の4449万円と4カ月連続上昇から一転下落した。東京都が4.8%減の5574万円、神奈川県は1.0%減の4831万円と下落に転じた。千葉県は3741万(0.8%減)、埼玉県は3699万円(2.1%減)といずれも2カ月連続下落した。都市別では、東京23区は0.1%減の8584万円、都下は0.7%減の4920万円とともに反転下落。また、横浜市が5473万円(1.8%減)と反転下落し、川崎市は5504万円(0.1%増)と反転上昇した。大都市圏では上昇と下落が入れ替わり、郊外都市では千葉市が3734万円(0.9%増)と2カ月連続上昇、さいたま市は4351万円(0.1%増)と3カ月連続で上昇している。上昇傾向だった首都圏だが、すべての都県で下落した。住宅ローン金利上昇が懸念されるなか、戸建て住宅市場は売りにくい状況にあったと考えられる。
近畿圏(2府4県)は、前月比2.5%増の3549万円と反転上昇した。大阪府が3834万円(6.7%増)、兵庫県は3518万円(0.5%増)、京都府は3873万円(6.7%増)と、前年12月から全面下落していた3府県が全面上昇に転じた。都市別では、大阪市が5.8%減の4792万円と2カ月連続で下落し、前年同月比も下回った。堺市も3881万円(5.0%減)と反転下落。一方、神戸市は3906万円(4.5%増)、京都市は4844万円(12.1%増)と反転上昇した。
中部圏(4県)は、前月比1.2%減の3379万円と反転下落した。愛知県は1.2%減の3597万円と反転下落したが、前年同月比では1.9%増となった。名古屋市は、前月の価格上昇が継続せず、4099万円(10.3%減)と反転下落。前年同月比は1.0%増だった。
■小規模一戸建ては3圏域すべてで上昇
新築小規模一戸建て住宅の平均価格は、首都圏で前月比1.1%増の5286万円と反転上昇した。東京都が6579万円(1.9%増)と反転上昇。神奈川県は4678万円(0.9%減)、千葉県は4301万円(5.9%減)とそれぞれ反転下落し、埼玉県は4296万円(0.8%減)と2カ月連続下落した。前年11月に価格が全面的に下落して以降、東京都以外は前年10月の水準に戻っておらず、前月比マイナスとなった。都市別では、東京23区(0.8%増)、都下(4.4%増)が上昇に転じた。横浜市(3.4%減)は反転下落、川崎市(7.2%増)、相模原市(0.7%増)は反転上昇。千葉市(6.7%減)は3カ月連続上昇から反転下落、さいたま市(1.7%減)は3カ月連続下落した。さいたま市を除いて上昇と下落が反転し、上昇した都市の方が多くなった。
近畿圏は、前月比0.6%増の3810万円と2カ月連続上昇。大阪府3742万円(3.7%増)、京都府3816万円(5.9%増)とともに反転上昇し、兵庫県は4131万円(4.1%減)と6カ月連続上昇から下落に転じた。前年同月比も0.5%減となっている。上昇が続いていた兵庫県が3府県で唯一下落したが、近畿圏全体ではプラスを維持した。都市別では、大阪市(4.9%増)、京都市(5.4%増)が上昇に転じた。前月大きく上昇した堺市(3.7%減)、神戸市(4.2%減)が反転下落したが、神戸市は前年同月比15.6%増と依然高水準となっている。
中部圏は、前月比0.9%増の3944万円と反転上昇し、前年同月比も3.6%増となった。愛知県は0.7%増の3972万円と反転上昇し、前年同月比は4.2%増。名古屋市は4015万円(0.6%減)と2カ月連続下落し、前年同月比は1.0%とプラスを維持した。
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