ルームクリップ(東京都渋谷区)が運営する「RoomClip住文化研究所」はこのほど、「RoomClip」に投稿された「節電」に関する投稿・検索データや実際の投稿を分析し、その結果をまとめたレポートを発表した。RoomClipにて「節電」というワードを含むキーワード検索率を2021年12月と2022年12月で比べたところ、15倍に激増。2023年1月にはさらに上昇していることがわかった。
2022年11月から2023年1月までの3ヶ月間のあいだに、2021年には登場しなかった「電気代」「節電」といったキーワードが目立つようになり、この結果と連動するように「電気代」というキーワードを含むタグの種類も、この3ヶ月間で急増。「電気代高すぎ」「電気代に泣く」などの電気代高騰に対する素直な驚きや悲しみを、そのままタグにしたものが目立つ一方、「電気代対策」「電気代節約生活を楽しむ」など早いタイミングで電気代高騰への前向きな姿勢を示すタグも見受けられた。
同研究所では、電気代や物価の高騰が続く中、節電の手立てを求め、RoomClip内で節電に関するノウハウを必死に求める動きはより一層広がっていくと予想している。
「節電」とともに「断熱」へのニーズも急増
「節電」とともに、「断熱」も注目を集めている。2022年12月以降、「断熱」というワードを含むキーワードの検索率が急増しており、検索水準は昨年比で2.6倍となった。住まい環境自体のより根本的な対策にも目が向いていることがわかる。
これまでは、新築・リフォームなど家づくりに関する1テーマとして持ち出されることが多かった「断熱」は、いまは寒さ対策のキーワードとして用いられることが増えている。実際に2019年11月から2020年2月における「断熱」を含むコメントを分析すると、「設計事務所」「工務店」「注文住宅」などのキーワードと共に言及されていたが、2022年11月から2023年1月においては、「冷気」「寒さ」「結露」や「窓」「カーテン」「DIY」など、寒さ対策と関連する話題として登場している。
社会全体で大きな関心ごととなっている電気・ガスなどの光熱費の値上がりにより、RoomClipにおいても幅広い層で、いち早く節電・節ガス対策に取り組んでいる生活者の様子が多数投稿されている。同社では「節電」「断熱」などの話題について、今後もレポートを続けていく。
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