から屋(北海道札幌市)は、第二種換気と床下空間を活用したダイナミックインシュレーション(DI※)の仕組みを組み合わせて、暖房負荷の低減と空気質の改善を図る特許工法を、オープン工法として全国の工務店に提供していく。北海道立総合研究機構などと共同出願したもの。現在、同社による技術指導を受けながら、建築舎(同市)が同工法を採用したモデルハウスと小規模多機能型居宅介護施設の新築を同時に進めており、両施設における施工性や導入効果の検証結果なども踏まえながら普及を目指す考えだ。
同工法では、床下の防湿コンクリートの上に高さ10㎝ほどの発泡スチロールのスペーサーを並べ、その上にポリカーボネート板を載せて通気層を確保。ポリカーボネート板の上にウレタンを吹き付けて断熱しながら、数カ所の吹き出し口を設ける。第二種換気の給気をこの通気層に送り込み、地熱と床下から地盤に逃げていく熱の両方を回収しながら通っていく空気を予熱。予熱された空気は、第二種換気の給気ファンの圧力によって吹き出し口から床下へと押し出され、それが床ガラリを通じて1階の室内へと放出される。
※ダイナミックインシュレーション(DI)
熱が逃げる方向と逆方向に空気の流れをつくることで、 外部表面での内外温度差をゼロに近づけ、熱の移動をなくす技術
マイナス10℃の外気が6~7℃まで予熱された例も
から屋社長の森田孝之さんは「過去の実証データではマイナス10℃の外気が、この通気層の熱回収により6~7℃まで予熱された例もある」とし、・・・・
続きは、最新号・新建ハウジング2023年3月10日号6面でお読みいただけます。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。