現場の声を反映させながら外皮の標準納まりを決める等、施工品質の安定に取り組んできたくらしき工務店(岡山県倉敷市)代表・小野順央氏。現場を重ねるごとに少しずつ改良されてきた外壁廻りの納まりは、安全性・機能性ともに学ぶべきポイントが多くある。
屋根・外壁に変化をつけ単調にならないよう工夫
◉共働き夫婦と子ども2人が住む家。延べ床面積は約36坪。敷地は西側が道路に面しており、車3台を停められる程度のスペースを設けている
◉小野氏が敷地に対する住宅の配置を検討する際は、①停める車の台数、②駐輪場の有無、③洗濯物を外で干すかの3点を聞いた後、建物をどこに置けるか考えていく。同社の施工エリアでは、最近は車3台分(建て主2台+お客様の分、もしくは将来子どもが使う可能性)設けることが多い
◉I邸は建て主が「焼き板を使いたい」「洋館付き住宅が好き」等、外観のイメージをしっかり持っていたため、予算内で実現できる範囲で取り入れた
グラスファイバーメッシュを伏せ込むひと手間を惜しまない
◉外壁は、2階はモルタル+吹付け塗装、1階は焼き板。玄関前の独立した壁はレンガ調タイルを採用し、計3種の外壁で洋館付き住宅を表現
◉2階の外壁構成は、まず構造用合板12㎜、透湿防水シート(タイベックハード)を張り、通気胴縁18㎜を入れ、ラス板12㎜、アスファルトフェルトを張る。ラス網を張ってモルタルを塗り、グラスファイバーメッシュを全面に伏せ込んで、吹付け塗装で仕上げていく
◉当時は面材に構造用合板を採用していたが、値上がりを考慮して・・・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー1・2月号(2023年1月30日発行)/設計施工を究める超家づくり術<高意匠×高性能編>』(P.59~)でご覧ください。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。