設計担当が営業と設計を担当し、社員大工が木工事のほかに施工管理を担当。マンションリノベーションに最適化した独自の体制づくりで好調なToivo。前半は設計施工の仕組みと要点について、後半はその仕組みに基づく事例について代表の友政伸也氏に聞いた。
ポイント1.設計施工の体制と設計の流れ
◉同社はマンションリノベーションに特化した工務店。現在社員4名。社長の友政氏と設計担当である2021年入社の小山愛氏、大工の河西洋輔氏と江波戸武志氏。この4名で設計施工を分担
➡営業は友政氏。設計は友政氏と小山氏の2人が担当。施工管理は主に大工が担当。予算管理のみ友政氏が手掛ける
◉設計の流れは以下の通り。まず友政氏が見込み客からヒアリング。さらにリノベーション対象の住戸を調査して採寸する。既存図面の情報に採寸した寸法を加えて躯体図を作成
◉躯体図をもとに友政氏がプランを作成し、打ち合わせを行う。概算の予算含めて見込み客の承認を得ると基本設計、実施設計と進む。ここから小山氏も加わって部分詳細図などを作成する
◉この期間に外部の整理収納アドバイザーが見込み客の住まいを訪問。散らかりにくい収納の方法を伝えるとともに「断捨離」のコンサルティングを行う。その結果を収納計画に反映する
➡実施設計が終えた段階で友政氏は見積り書を作成。見込み客に設計と予算双方の承認を得たところで設計施工の契約を結ぶ
◉契約後、マンション住戸を解体してスケルトンにする。その段階で友政氏は大工とともに現地調査。柱型や梁型、PS、開口部などの寸法を再度採寸して躯体図の数値を修正する
ポイント2.プランはBIMで作成する
◉プラン作成には「ArchicadBIM」を使用。3次元(3D)のオブジェクトを組み合わせて3次元データにまとめる。プラン時に友政氏は立体で空間を考えている。BIMで図面を描くほうが効率的だ
◉マンションリノべーションは柱型や梁型、パイプスペース、開口部など動かせないものが多い。それらを3D化して大きさやかたちを正確に把握することで設計が進めやすく、精度も高まる
➡BIMは見込み客対応にも有効だ。3Dデータがある・・・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー1・2月号(2023年1月30日発行)/設計施工を究める超家づくり術<高意匠×高性能編>』(P.61~)でご覧ください。
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