設計施工の連携がよく現れた事例として、石牧建築+しましま設計室の事例を紹介する。
細長い敷地にまるで 4両編成の列車のように各ボリュームが連なる形で住宅を成している「日日列舎」。 特に大きく張り出した玄関庇が印象的で、“乗車 ”する人々を美しい登り梁と挟み梁の連なりが出迎えてくれる。
屋根・外壁に変化をつけ単調にならないよう工夫
◉静岡県浜松市北区にある約40坪の住宅。敷地は元々果樹園として使用していたのを半分に分割した土地で、間口は8メートル、奥行きは50メートル弱ある細長い敷地
◉建て主は30代前半の夫婦と幼い息子1人。基本プランは建て主の要望でもある平屋で、一部だけロフト空間になっている
◉4つの箱(ボリューム)が連なった住宅は、それぞれのボリュームで屋根のかけ方を変えており、外観上にも建物の連なりが表れるように工夫した
◉今回の事例は、細長い敷地形状かつ平屋で、南側に果樹園もあるため、必然的に住宅が細長くなる。単調になったり長い廊下ができたりといった点がデメリットになるため、外壁を少しへこませたり飛び出させたりして変化をつけ、外の景色の取り方も単調にならないよう意識した
◉前面道路側には車3台を停められるスペースを確保。軽自動車等の小型車であれば、住宅中央あたりの玄関前まで車を入れることができ、雨に濡れないまま玄関に入れる
端部の納まりはあえて現場に任せる
◉軒を出す時のもたせ方はさまざまだが、今回は構造設計事務所の担当者とも相談しながら、3尺ピッチで入っている登り梁を挟み梁のような形でもたせることにした
◉登り梁の梁せいは150㎜。先端にかけて120角で絞っている形が一番多い。横につなぎ材も入れている
◉端部は・・・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー1・2月号(2023年1月30日発行)/設計施工を究める超家づくり術<高意匠×高性能編>』(P.54~)でご覧ください。
【関連記事】
・【必読】社員大工の能力を引き出す設計施工の仕組み
・【伝統継承】「大工工務店」とものづくりに必要なこと
・《石牧建築×フジイチ》「天竜材大径木活用PJ」の家づくり
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。