ナスタ(東京都港区)は3月1日、業界初となる24時間録画や宅配専用ボタン、スマホ連携機能を搭載した新型インターホン「Nasta Interphone(ナスタインターホン)」の一般販売を開始した。宅配業者を装った犯罪への対応として、在宅時のホームセキュリティを強化したいという施主の声に応える。
同社が今年2月に実施した調査では、宅配業者を装う犯罪が広がる中、荷物を対面で受け取ることに不安を感じる人が、全体の約6割を占めた。しかし一方で、約3割は防犯対策を講じておらず、カメラ付きインターホンの未設置層も約3割に達する。防犯意識は高まっているものの、設置費用が高いために防犯カメラの設置を断念する人が多い。
同製品では、訪問者の有無に限らず24時間録画が可能。ナイトビジョン搭載で、照明がなくても鮮明に撮影することができ、緊急時の防犯カメラとしても機能する。また本体に搭載の宅配専用ボタンを鳴らすと、自動応答設定により非対面で荷物の受け取りができる。室内親機にはモニター未搭載だが、スマートフォンと連携することで、自宅のどこからでもWi-Fi経由で応答ができる。
また戸建て住宅向けに、同製品を搭載した宅配ボックス「Next-Dbox+S(ネクスト・ディーボックスプラスエス)」を大和ハウス工業(大阪市)と共同開発。同社が開発・販売する全国の戸建て分譲住宅にも順次導入するほか、4月1日から全国で発売する。今後、ドライバー不足などに起因する「宅配クライシス」と呼ばれる社会課題にも貢献していく考えだ。
ラインアップは、玄関子機3種(ホワイト・シルバー・ブラック)、室内親機1種(ホワイト)を用意。価格はオープン。今後は生活者のニーズにあわせてソフトウェアのアップデートを検討しており、チャイムの音色や自動音声の種類などを増やしていく予定だ。ナスタ代表取締役社長・笹川順平さんは「子供や高齢者のインターホン応答を回避したいというニーズも聞いている。門番として機能することも期待する」と話す。
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