工務店のリノベシフト戦略はビジネスモデルの転換であり、そうでないと有効とは言えません。リノベーション事業の基本であり、重要なことは確かな施工、高い施工品質でこれを満たすことは大前提です。しかし、だからといってこの部分のみで事業展開していたら、競争に巻きこまれたり、完工して初めて理解されたり、事業化として機能しない状況になりかねません。今回は、事業化として機能させる、すなわちお金がまわるかたちにするために押えるべきポイントについて述べたいと思います。
より良く、独自性がある事業
リノベシフト戦略は、会社が掲げるビジョンの実現に向けて、戦略的に進めていくべきです。単にチラシや店舗だけの部分最適という変革ではリノベシフト戦略とは言えません。やはり、より良いもので、独自性のある事業を志向し、その上での集客や営業、組織という位置づけにしていただきたいと思います。これは、リノベシフトにおいてベースとなる考え方で、そもそもエンドユーザーから共感を得るために意識したいことでもあります。そして、顧客にとって、社会にとってより良いものだけでは足りません。加えて、地域内の他の企業が皆やっていることでなく、自社ならではのものであることが理想です。その上で全体設計できれば、地域での信頼に、社員の誇りに寄与するリノベシフト、つまり堅牢な事業となるはずです。
「理念」「哲学」をふまえた事業化
経営者だけでなく、事業責任者だけでなく、営業から施工現場に至るまで、リノベーションに対する哲学、こだわり、理念を理解し、浸透させる必要があります。自社サイトに掲載されている想いが接客時に軽視されていたり、施工現場では乖離していたりとなりがちな部分です。リノベーションに対する哲学、こだわり、理念はリノベ事業の根幹にあるものであり、それらを一貫して踏まえたリノベシフトにして、事業化を推進させましょう。
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