大規模リフォームの依頼を請けたはいいが、建て主は何かとインターネットで調べた情報をもとに要求や主張をしてくる。見積もりの詳細や施主支給のリスクなども丁寧に説明したつもりだったのだが、なかなか納得してもらえない。さんざん振り回されて他の仕事にも影響が及んでしまった。 【住宅ライター:渡辺圭彦】
首都圏で地域密着型のリフォーム店を経営しているMさんが最近、悩まされているのがインターネットの情報をうのみにしてしまう建て主だ。
「勉強熱心なのはいいんですが、ネットのブログや掲示板、動画配信サイトなどで見た情報を自分に都合よく解釈してしまう。私もなるべく丁寧に説明するのですが、なかなか耳を傾けてもらえない」。このようにぼやくMさんが特に振り回されたのが、昨年依頼のあった大規模リフォームの顧客だ。
「素人だと思ってバカにするな!」
その家は築40年の木造住宅。老朽化や雨漏りなどもあり、地震の心配もあるので、耐震面や断熱面の性能向上も含めて全面的に改修したいのだと言う。
Mさんはさっそく現地調査に向かった。ご主人は「特に床の傾きが気になる」と言う。レベルを計測すると・・・
この記事は新建ハウジング2月10日号の7面に掲載しています。
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