東急不動産HDとJR東が住宅・再エネ事業などで連携

東日本旅客鉄道（JR東日本、東京都渋谷区）と東急不動産ホールディングス（東京都渋谷区）は2月14日、包括的業務提携契約を締結したと発表した。提携期間は2023年2月～2033年2月。両社グループが持つ不動産関連の資産や活用ノウハウ、人材などを活用し、住宅事業や再生可能エネルギー事業、海外事業を推進していく。

JR東日本グループが保有する土地資産などと、東急不動産ホールディングスが持つ不動産の開発のノウハウによって住宅事業を展開していく。両社グループ連携による開発機会の創出、新しいまちづくりのための多機能複合型の開発を推し進め、5年程度で1000億円規模の事業収益を目指す。第1号開発案件となる、住宅、商業施設、再エネ発電施設、コミュニティ施設などの「（仮称）船橋市場町プロジェクト」は2026年以降に完成予定。

再生可能エネルギー事業では、東急不動産ホールディングスの再生可能エネルギー施設の開発・運営ノウハウや、JR東日本グループが持つ土地・建物資産などを活用し、太陽光発電施設などを開発。おおむね5年以内に5カ所程度の再生可能エネルギー事業開発を行う。また、事業開発のスピードを加速するため、東急不動産ホールディングスが所有する再生可能エネルギー施設2～3カ所をシードアセットとし、2024年度に100億円規模のファンドを組成。今後10年間で1000億円規模とする予定。

海外事業では、JR東日本が持つASEAN各国鉄道会社とのネットワークと、東急不動産ホールディングスの海外での不動産開発の実績をベースに、環境共生・コミュニティ自助型の持続可能なまちづくりを展開していく。このほか、東急ハーヴェストクラブ会員権に新幹線往復チケットがついたワーケーション商品の開発や、営業活動の協力による顧客満足度向上など、幅広い事業で連携するとしている。