エヌ・シー・エヌ(NCN、東京都港区)が2月14日に発表した2023年3月期第3四半期連結決算は、住宅・非住宅分野などの好調により、売上高は前年同期比16.2%増の711億1000万円と2桁台の増収に。利益面は非住宅事業の大規模木造建築分野、BIM事業への投資を行ったことで販管費が同16.7%増に膨らんだが、営業利益は同15.3%増の3億4400万円、経常利益は同14.8%増の3億4200万円となった。最終利益は時価が低下した投資有価証券の減損処理により同12.2%減の1億8600万円に縮小した。
事業別では、住宅分野はSE構法の累計出荷数が929棟で前年同期比15.2%減となったが、1棟あたりの平均売上金額を同1.3倍程度上げたことで、売上高57億2300万円(同10.9%増)を計上。非住宅分野はSE構法の累計出荷数が68棟(同51.1%増)と好調で、構造計算の累計出荷数も136棟(同166.7%増)と大幅に増えたことなどから、売上高は11億5300万円(同76.1%増)となった。
省エネ関連のコンサルティングを行う環境設計分野は、木造住宅・集合住宅などの一次エネルギー計算書の出荷数が1845件(同20.4%増)と堅調に推移し、売上高は1億5900万円(同6.4%増)となった。
通期は今期計上した投資有価証券の特別損失に加え、注文住宅市況の悪化によるSE構法の出荷数減、連結子会社の営業利益減などが今後予想されることから、売上高は92億4300万円(同7.8%増)、営業利益は3億7800万円(同4.4%減)、経常利益は4億300万円(同3.8%減)、最終利益は2億2900万円(同24.7%減)と、前回予想(22年5月)から下方修正した。
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