ノーリツ(神戸市)は2月14日、2022年12月期の連結決算を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大や部品調達難、原価高騰など厳しい状況が長期化したが、国内事業、海外事業ともに期初の公表値を上回る売上・利益を達成した。売上高は、前年同期比18.4%増の2109億円、営業利益は同175.5%増の68億円、経常利益は同98.7%増の79億円、純利益は同12.4%減の48億円。
国内事業は、売上高が1414億円(前年同期比22.6%増)、セグメント利益が33億円(前年同期は1億8300万円の損失)と大きく増加した。前期第3四半期以降継続した部品調達難に対しては、調達条件の変更や代替部品確保などの対策を実施し、昨年3月以降は前年を大幅に上回る増産体制で受注残の早期解消と納期の正常化に努めた。素材価格が高騰する中、高付加価値商品の拡販と昨年7月実施した価格改定により、収益を確保した。
温水空調分野では、衛生ニーズの高まりを背景に、特に「除菌」機能を搭載したハイエンドタイプのエコジョーズ(プレミアムモデル)の販売が好調だった。また、ハイブリッド給湯暖房システムの拡販を加速させたほか、非住宅分野にも参入し、業務用高効率ガス給湯器や小型業務用エコキュート/ハイブリッド給湯システムなどの新製品を発売した。
海外事業は、売上高が前年同期比10.8%増の695億円、セグメント利益が同32.1%増の35億円となった。ロックダウン解除後は生産が正常化、円安の影響もあり海外事業も増収増益となった。
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