新建ハウジング最新1月30日号のトップ記事では、ニューノーマルで生まれる地域工務店の新たな顧客層への可能性にフォーカスしました。
性能やデザインにこだわった家づくりを展開する群栄美装(群馬県前橋市)は、このほど同社としては初となる住宅と庭をあわせて5000万円(土地取得費は別)を超える物件を高崎市内に完成させました。
設計を手がけた専務の井野優一さんは「デザインや素材使い、庭との関係性など、暮らしや住まいに対する価値観の一致するお施主さんに恵まれ、つくり手としてもやりがいのある仕事をさせてもらった」と語ります。
同社は年間7~8棟の新築注文住宅を手がけていますが、現状で2年先までの着工枠が埋まっており、そのうち3割余りを、東京都内のITや外資系の企業などに勤務するテレワークの施主による5000万円オーバーの案件が占めます。井野さんは、いまが自社の家づくりをさらにブラッシュアップしながら、工務店としての経営基盤を固める絶好の機会ととらえています。
7面の池田憲昭さんによる連載「サスティナブル建築談話Fromドイツ」では、昨今の情勢を踏まえて、エネルギー消費問題に関して解説します。
北海道や東北と同じくらい冷涼で、セントラルヒーティングによる全室24時間暖房が一般的であるドイツでは、 一般住宅でのエネルギー消費の約7割は暖房熱、給湯も含めた熱消費は9割弱。最終エネルギー消費に占める住宅の熱消費(暖房と給湯)の割合は27%(633TWh)と高く、CO2排出の11%を占めています。池田さんは、その問題解決のためには、「発熱設備のリニューアルや躯体の省エネ改修の2つの部門での取り組みが必要だ」と述べています。
16面では、ユースフルハウス(新潟市)の事例を深掘りします。同社は、HEAT20・G3超、耐震等級3(積雪1m、許容応力度計算)の性能を備えるフラッグシップモデルを、このほど新潟市内に完成させ、1月7日から見学会をスタート。ウッド ショック・資材ショック、物価高など、さまざまな要因によって急激に変化する市場環境に適応するため、新たに3000万円以上の高価格帯の住宅を展開していくための拠点です。見学会初日を含む3日間の連休中は、27組が来場し、注目の高さをうかがわせています。
このほかニュースでは、政府が昨年12月に閣議決定した「令和5年度税制改正大綱」で、3月末に迫るインボイス(適格請求書)の事業者登録の申請期限を延長する措置を示した動向を深掘りしたほか、LIXIL住宅研究所(東京都 品川区)アイフルホームカンパニーの新商品の「FAVO for HIRAYA -Re:Discovery Your Life-」などについて紹介しています。
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