地方都市で暮らす子育て世代にカーポートや外物置は欠かせない。一方で新築時に予算を配分しづらい用途でもある。特に母屋に組み込むと費用が嵩む。費用対効果の高い独立型カーポートの設計手法について、フラグシップの橘泰一氏と橘あゆみ氏の両名に聞いた。
独立型カーポートの利点
◉同社の営業圏では車2台分のカーポートと冬タイヤや除雪器具、庭仕事の道具、自転車を仕舞う外物置が必須。動線上は母屋とカーポート、物置が一体の方が有利。見た目もまとまりがよい
◉逆にコスト面では独立型のカーポートと物置が有利。建物一体型は外壁や屋根の仕様を母屋に合わせることになるためコストが嵩む。同社は独立型とすることがほとんどだ。工事費は約350万円
➡︎同社の営業圏の敷地は70坪程度あるため、独立型としても設置場所は確保しやすい
◉独立型カーポートの屋根は構造兼用の折板。風雨や雪を防ぐため3方に壁を設置。全面に土間コンクリート打ち。外壁は母屋より安価な仕様にする。予算が足りないときは壁面積を減らす
◉独立型カーポートの配置は道路付けとの関係で決まる。道路が南側の場合、日射取得を妨げないように配慮。その上でカーポートを母屋と近付け、雨に濡れずに玄関と行き来できるように配慮
◉カーポートに必要な面積は車1台で間口1間半、奥行3間。2台分だと3×3間。事例1・2ともこの広さだ。物置の面積は持ち物次第。事例1はキャンプ用品が多く8畳、事例2は一般的な持ち物で3畳
内装制限によりあらわしは不可
◉カーポートの構造は母屋と同じ在来構法。積雪1.5mとして設計。壁量を稼ぐため物置には窓を設けない。物置があれば事例1のように壁が少なくても、ぎりぎり壁量を満たせる
◉建築確認の際にカーポートを車庫として申請すると・・・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー12月号(2022年12月10日発行)/テラス・ポーチ・カーポート 超鉄板ディテール<半外部編>』(P.76~)でご覧ください。
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