三井ホーム(東京都新宿区)は、木造とRC造の地上6階建て学生レジデンス(寄宿舎)を、2022年12月に神奈川県川崎市多摩区で着工したと発表した。2024年3月竣工予定。
同物件「キャンパスヴィレッジ生田(仮称)」は、同社のサステナブル木造マンションブランド「MOCXION(モクシオン)」で施工する木造とRC造の混構造建築。1~2階をRC造、3~6階の4層を木造化することで、建設時のCO2排出量を大幅に削減し、建物に長期間炭素を固定化してカーボンニュートラルの達成を目指す。木造枠組壁工法による高い断熱性能と高効率・省エネルギー設備の採用によって、BELS評価の「ZEH-M Oriented」を取得する予定。太陽光発電システムで発電した電力を共用部で使用するなど、一次エネルギー消費量を国が定める基準と比較して20%以上削減し、地球環境にやさしく、快適で良好な環境を学生に提供する。
中層木造建築物は、地震などで浮き上がり力が耐力壁に発生するため、同物件では3階建て以下で使用するホールダウン金物の10倍以上の強度を持つ同社オリジナル金物タイダウンシステム「ロッドマン」を採用し、安全性を強化。また、制振パッドを挟んで遮音する「高性能遮音床システムMute」で上階の音を低減し、RC造と同等クラスの遮音性能を確保している。
同社は、2021年に「MOCXION(モクシオン)」を立ち上げ、「木」を主要構造材に用いた木造マンションの普及・拡大に努めている。同物件は、東急不動産(東京都渋谷区)が開発する学生レジデンスシリーズ初の木造+RC混構造建築で、多くの木造中層大規模建築物を手掛ける同社が施工を行う。木造の「学生レジデンス」としても、木造+RC造の混構造の「6階建て」としても、同社初の取り組みとなる。
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