住宅生産振興財団(東京都港区)と住宅展示場協議会(同)は、全国33会場の総合住宅展示場の来場者にアンケート調査を実施。このほど、「総合住宅展示場来場者アンケート2022」として調査報告書をまとめ、公開した。アンケート依頼時期は2022年8月27日~9月25日、有効回収数644票(有効回収率30.8%)。
来場者の特徴としては、昨年に続いて若年層(34歳以下)が微減し全体の36.0%、中年層(35~49歳)が43.2%と若年層の比率を上回った。平均世帯年収、平均建築予算はともに過去最高となった昨年をさらに上回り最高額を更新した。平均世帯年収は804万円で、2018年からは5年連続で増加している。平均建築予算は昨年から100万円増加し、2769万円で過去最高を更新した。年代別でみると世帯年収は若年・熟年層で増加、建築予算は若年・中年層で増加していることがわかった。
■ZEH認知度・採用ともに大きく増加
ZEHの認知度は47.7%。「名前は知っている」も含めると約7割の認知度となり、それまでの2018年から2021年はあまり大きな変化はなかったが、2022年は前年から約10ポイント以上増加、大きく認知度が上がった。ZEHの導入・採用については、全体では「既に導入・採用を進めている」は6.4%、「導入・採用を検討している」は10.6%、「導入・採用したい」は46.4%で、ZEH導入・採用意向ありの合計は63.4%と6割を超えた。昨年の導入・採用意向(合計28.8%)と比較するといずれも増加しており、特に「導入・採用したい」は27.7ポイント増と大きく増加した。
導入・採用の理由では、「補助金・優遇制度」(74.3%)が最も多く、非導入・採用の理由では「初期費用」「メンテナンス費用等」をあげる意見が多く、金銭面が導入意向を左右する様子がうかがえる結果となった。
SNSの利用状況については、「LINE」「Instagram」「Twitter」の順で多いことがわかった。利用率は若年層で高く中年層・熟年層で低くなる傾向で、「Instagram」「Twitter」は特に年代差が大きかった。
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