東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、12月の主要都市における新築一戸建て(土地面積100m2以上300m2未満)と新築小規模一戸建て(土地面積50m2以上100m2未満)の供給動向を発表した。
新築一戸建ての平均価格は、首都圏(1都3県)が前月比1.0%増の4424万円と3カ月連続で上昇した。東京都は2.4%増の5460万円と4カ月ぶりの上昇となった。千葉県は3793万円(1.7%増)で6カ月連続上昇、埼玉県は3807万円(1.3%増)で3カ月連続上昇したが、神奈川県は4746万円(1.8%減)で3カ月ぶりに下落した。大都市圏では、東京23区が8560万円(12.9%増)、都下が4880万円(1.2%増)と反転上昇したが、横浜市は5431万円(4.8%減)、川崎市は5620万円(5.0%減)と反転下落した。郊外都市では、千葉市(2.8%減)のみ下落となった。首都圏は10月以降の上昇傾向が概ね継続しており、建築コストの上昇が影響していると考えられる。
近畿圏(2府4県)は、前月比2.2%減の3550万円と3カ月ぶりに反転下落した。大阪府が3709万円(0.3%減)、兵庫県が3569万円(7.2%減)、京都府が3775万円(8.1%減)と全面下落となった。主要都市別では、大阪市が12.1%増の5175万円と3カ月ぶりに大きく上昇したが、堺市(9.4%減)、神戸市(9.0%減)、京都市(8.1%減)は反転下落した。
中部圏(4県)は、岐阜県の上昇が寄与し、前月比0.5%増の3393万円と反転上昇した。愛知県は2.2%減の3605万円と3カ月ぶりに反転下落したが、前年同月比では3.4%増となった。名古屋市は4103万円(3.5%減)と3カ月連続下落し、前年同月比も1.9%減と前年の水準を下回った。
宮城県は前月比2.4%減の3142万円と反転下落したが、前年同月比は4.7%増となった。仙台市は0.4%増で反転上昇し、前年同月比は5.5%増。福岡県は1.9%増の3515万円と反転上昇し、前年同月比も4.7%増と前年の価格水準を上回った。福岡市は4.0%減と3カ月ぶりに反転下落したが、前年同月比は6.5%増と前年の水準を上回った。
■小規模一戸建ては首都圏で反転上昇
新築小規模一戸建て住宅の平均価格は、首都圏で前月比4.7%増の5282万円と反転上昇した。東京都は6620万円(7.9%増)、神奈川県は4704万円(1.3%増)、埼玉県は4334万円(1.0%増)と反転上昇し、千葉県は4273万円(0.9%減)と2カ月連続下落した。千葉県を除いて上昇し、11月の全面的な下落から持ち直したが、東京都以外は10月の水準に戻っていない。都市別では、東京23区(8.9%増)、横浜市(0.4%増)、川崎市(2.6%増)、相模原市(0.4%増)、千葉市(1.2%増)で上昇し、都下(1.9%減)とさいたま市(8.5%減)で下落した。
近畿圏は、前月比1.0%減の3752万円と2カ月連続下落。大阪府は3618万円(2.1%減)と2カ月連続下落したが、兵庫県は4171万円(0.5%増)、京都府は3834万円(2.7%増)と上昇した。兵庫県の価格水準がじわじわ上昇している。都市別では、大阪市(0.9%増)と京都市(0.9%増)が上昇に転じ、堺市(7.9%減)と神戸市(3.5%減)が下落した。
中部圏は、前月比0.9%増の3939万円と反転上昇し、前年同月比1.3%増と前年の価格水準をかろうじて上回った。愛知県は1.2%増の4009万円と反転上昇し、前年同月比では2.3%増となった。名古屋市は4170万円(1.8%増)と上昇に転じ、前年同月比は3.0%とプラスを維持した。
12月は前月の全圏域下落から回復したが、依然上値が重く価格動向が上昇傾向に転じたとは言いがたいとした。
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