暮らしの工房(新潟県上越市)の「シダレザクラの家」は、南に配置したリビングを外に開くかのようにデッキを設けた。デッキに面したリビングのFIX窓は、サッシの框を隠すことで内外のつながり、一体感を強めている。ディテールの工夫を代表の岡沢公成さんに伺った。
敷地が300坪と大変広いため、建物が素直に南に向くように配置。大屋根の部分は寝室や浴室などプライベートな空間とし、その外周に付属するようなかたちでLDKを置いた。東側のキッチンからは施主の要望であった山が眺められ、リビングは南に位置し、FIX窓とウッドデッキで外と一体化したような印象を受ける。
プランや要望を踏まえたリビングとデッキの関係
◉アウトドアキッチンが欲しいという要望があり、当初は三尺の軒下空間をつくってデッキを設けようと考えたが、リビングが狭くなるため現在の形になった
◉普段は動きのある、アクティブな空間であるダイニング、キッチンを外に開くことが多い。この事例では、キッチンからの眺望に関する要望があったため、リビングを外部のような空間にすることにし南面に大きな開口部とデッキを設けた
冬の積雪を前提とした工法・素材・寸法
◉デッキは鋼製束で組むことが多い。積雪があるので、木製の束はメンテナンスが大変。側面をブロック基礎にし、土を盛って庭と連続させることもある。束は3尺ピッチで配置
◉デッキ材は耐久性に優れ、安価だったレッドシダーを使用。幅 140㎜、厚さ40㎜(2×6)で、大引もレッドシダー 90×90㎜材。塗装してもすぐに色が抜けてしまうので、基本的に無塗装で仕上げる
◉デッキの高さは・・・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー12月号(2022年12月10日発行)/テラス・ポーチ・カーポート 超鉄板ディテール<半外部編>』(P.68~)でご覧ください。
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