国立天文台から毎年「理科年表」が発売されています。毎年買う必要はありませんが、10年に一度くらいは買っておくと地球温暖化の影響をダイレクトに感じることができます。また、全国各地の気象条件の違いを一目でざっくり把握するのに、これほど見やすい資料はありません。
その中に「気温の最高および最低記録」というページがあり、北は札幌から始まり、南は那覇まで80市が掲載されています。全部書くのは大変なので北海道だけ抽出してみると、札幌、函館、旭川、釧路、帯広、網走、留萌、稚内、根室、寿戸、浦河となっています。このレベルで全国が網羅されているのですが、各地における統計開始から2020年までの全気象データの中から、最高気温の記録を抽出しています。統計開始が早い市だと1872年から、遅い市でも1953年からスタートしているので、最低でも70年程度以上の期間内での比較となっています。
ここでまず驚くのは大半の日本人が日本一暑いと思っている那覇の過去最高気温がたった35.6℃でしかないことです。記録は2001年8月9日のものとなっています。逆に東京は39.5℃というのが2004年7月20日、大阪は39.1℃で1994年8月8日に記録されています。このように過去最高気温で比較すると那覇は、東京、沖縄よりも4℃近くも低いということになります。
このような極端な比較をしなくても、今の本州は毎年夏において37℃以上というのを普通に目にします。ですので過去最高が35.6℃というのを見るだけでも驚かれたと思います。これより過去最高気温が低い市は函館、釧路、留萌、稚内、根室、寿戸、浦河(ここまで北海道)、銚子、八丈島、軽井沢、室戸岬、土佐清水の12カ所しかありません。しかも・・・・
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