中古住宅のオンラインマーケット「カウカモ」を運営するツクルバ(東京都目黒区)は1月10日、2023年にマンション購入を希望する一都三県在住の300人を対象に実施した、住まい探しに関する意識調査の結果を発表した。購入希望のマンションについて、「新築のみ」を検討する人は43.3%で、中古マンションを含めて検討(「中古のみ」19.7%、「新築・中古両方」37%)する人は56.7%と半数以上になることがわかった。一方、65.7%が「中古の住まいに抵抗感がある」と回答しており、中古マンションの存在感が高まっているものの抵抗感を示す人も多いことがうかがえる。
中古マンション購入希望者(170名)に検討理由を聞いたところ、「値段の手ごろさ」(72.4%)、「特定エリアでの選択肢の多さ」(53.5%)、「管理状態が確認できる点」(38.2%)が高く評価されていた。一方、購入する際の懸念や不安として「安全性や管理状態が分からない」(48.2%)、「内装や設備が古そう」(48.2%)、「良い物件の見極め方が分からない」(47.1%)などをあげる人が多かった。
中古マンション購入希望者のうち、リノベーションマンションに「興味があり購入を検討する」と回答した人は7割以上だった。中古マンション購入では「内装や設備が古そう」と懸念される一方、リノベーションマンションでは「設備が新しくなっているから」(71.3%)が検討理由として最も多くなっている。
今回購入する住まいの売却予定を聞いたところ、4分の1以上が5年程度までの期間で売却すると回答。年代別では、20代は42.6%、30代で29.3%が5年以下で売却予定となっており、若年層ほど短期間で売却・住み替えを前提にしていることが明確となった。
新築マンションの購入希望者(241人)では、購入する際の懸念や不安について「住みたいエリアの物件の価格が高い」(68.5%)と回答した人が最も多い。
新築価格の高騰と供給量の減少により、首都圏の住宅購入において中古マンションが有力な選択肢となるなか、同社はリノベーションマンションを含む中古マンションの選択には知識・考え方の啓発の必要があると指摘。物件ごとに状態が異なる中古住宅では、ライフスタイルや住まい方にあわせたメリット・デメリットの判断が、購入後の豊かな生活のベースになるとしている。また、売却・住み替えに関する知識の啓発やサービスの充実などもより一層求められるとしている。
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