「室内とテラスに土間を設けたい」という建て主の要望が増えている。内外の境界を曖昧にして、ゆるやかに外とつなぐ仕掛けとして木製建具は有効だ。一定の性能を確保しながら木建をすっきりと納める手法について、「坂井砂山の家」を例にノモトホームズの竹村泰彦氏に聞いた。
リビングとテラスが土間でつながる
◉「坂井砂山の家」は二世帯住宅。建て主から家のどこからでも眺められる共通の庭がほしい、リビングの一角に土間がほしい、土庇を掛けた半屋外空間ほしいといった要望があった
◉上記をふまえ、共有のリビングに奥行3尺弱の土間を、その先に同じ床高さで奥行約1間半のテラス土間を設けた。土間仕上げはモルタル洗い出し。テラス土間には奥行1間の土庇を掛けた
はめ殺しと片引き戸で機能を分担
◉リビング土間とテラス土間をつなぐ窓は建具屋製作の木製建具。当初は樹脂サッシを検討したが、建て主の「内外の連続性を強めて庭がすっきり見えるようにしたい」という要望を優先した
◉窓の割り付けは構造的な理由から。土庇の柱が動かせないため、掃き出し窓に絡む柱を土庇の柱と重ねて配置。中央の窓を眺望のためのはめ殺しとし、出入りは両側の片引き窓で行うかたちに
◉木製建具にはLow-Eペアガラスを採用。実際のU値はそれなりの数字だが、既製品のように製品ごとの「宣言値」は使えない。公的には規定値になるため、計算上は不利になる
◉問題は気密・・・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー12月号(2022年12月10日発行)/テラス・ポーチ・カーポート 超鉄板ディテール<半外部編>』(P.62~)でご覧ください。
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