住協(埼玉県所沢市)は1月5日、東京大学と「人生100年時代」に対応できる住宅として共同研究してきた「100年人生対応型の次世代住宅」を具現化したモデル住宅を建設すると発表した。竣工は東京都内に今年6月を予定している。
コンセプトは、めまぐるしい変化についていけるリダンダンシー(余裕)をもつ「人生100年時代の住まい」。ただ「住む」のではなく、「住みこなせる家」であることと、「住みこなせる家」が形づくる街が、美しいまちなみとともに「住みこなせる街」としても機能することを目指した。
毎月実施する研究会では、人生100年時代に対応していくための勉強会や学生によるプレゼンテーション、先進的住宅地の視察、建物の設計、コンセプトワークなど、モデル住宅の建築に向け、約1年にわたる取り組みを行った。
モデル住宅は、ライフスタイルの変化に対応できるよう外から直接2階にアクセスできる外部階段を設けた。2階を賃貸として活用することで空家対策や、二世帯住宅として活用することでコミュニティの若返りにもつなげる。高齢化時代への対応としてホームエレベーター設置棟も設けた。屋上テラスでは見晴らしの良い眺望を確保し、ベランピングやバーベキューなどのアクティビティが楽しめる。木造2階建て、建物面積は各棟約90㎡。
同社では、少子高齢化、自然災害、世界的気候変動といった社会的諸問題に対応しながらも、新たな世代の住宅ニーズに的確に応えようと、昨年から東京大学高齢社会総合研究機構の大月敏雄教授と次世代住宅・住宅地の開発に向けた共同研究に取り組んできた。
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