中古住宅購入時のリフォーム・リノベーション工事を手がけるアートリフォーム(大阪府吹田市)はこのほど、中古住宅購入者のリフォーム・リノベーション意向の変化を調査し、その結果を発表した。調査対象は、2018年から2022年に中古マンション購入のタイミングでリフォームを行った顧客1万271世帯。それによると、500万円以上のリノベーション工事(全面改装工事)の割合が、2018年の5.3%から2022年は11.4%に倍増、依頼件数は約3倍になっていることがわかった。前年比では、総リフォーム件数が400件増、リノベーション工事は約1.5倍に増加している。
コロナ禍で働き方が変化し、自宅でのテレワークが一般化したことに伴い、住宅内にワークスペースを設けるリフォーム需要が増加。部屋に光を行き渡らせる内窓のニーズが高まっているという。また、希望するインテリアデザインも、ナチュラル、モダンテイストに加え、ホテルライク、シンプルモダン、和モダンと多様化。住む人のパーソナルを反映したデザインが主流になりつつあるという。
同社では、リフォーム・リノベーション工事の大型化は、国土交通省が中古住宅リフォームトータルプランとして2010年に発表した、中古住宅流通、リフォームの市場規模を倍増させる計画に基づいて実行した施策の成果があらわれはじめていることが挙げられるとしている。2016年以降、首都圏のマンション流通量は、新築販売戸数と中古流通量が逆転。中古住宅を購入し、自分の好みに合ったリノベーションを行う傾向が高まったことが、同社への依頼増加につながったとしている。中古住宅購入時のリフォーム金額は増加傾向にあり、今後もこの動きは継続すると予測している。
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