電通(東京都港区)はこのほど、同グループでXRテクノロジーに関するプロジェクトを推進する「XRX STUDIO」が全国15~59歳の2000人を対象に実施した「メタバースに関する意識調査2022」の結果を発表した。世代をZ世代(15~26歳)、ミレニアル世代(27~39歳)、40~50代の3世代にわけて行ったところ、「メタバース」という言葉を「どのようなものか知っている」「見聞きしたことがある」と回答したのは全体で71%となり、前年比約4倍と大幅に増加。前年認知が低かった「40~50代」も71.8%と他世代と同等の認知結果となった。メタバースに関するメディアの露出が拡大していることが影響していると考えられる。
アバターや各種コンテンツの購入など、メタバース上における課金サービスの利用状況を聞いたところ、年間利用者数は前年比1.4~1.7倍に増加。1人当たりの年間利用額(平均)も1.6~2.2倍増加しており、年間総利用額は前年比約3倍となった。男女別に各世代をみると、特にZ世代の男性の拡大が顕著で、「アバターやアバターアイテムの購入」は前年比2.4倍の54.5%、その他の項目も前年比1.5~2.3倍に増加している。メタバース空間はZ世代との有効な接点とされてきたが、消費行動にも結び付いていることがわかった。
また、Z世代の女性は「3世代全体」と比較して、「アバターの作成・カスタマイズ」「自分に似せたアバターの作成」「空間の設計・デザイン」などへの関心が10ポイント以上高く、クリエイティブな項目に注目していることがわかる。同社は、自由に楽しめるコンテンツの充実が、利用者数の増加につながるとしている。
同調査は、日本におけるメタバースに関する「認知・理解」や「興味・関心」の現状を把握し、今後の浸透策や活用方法について検討するために行っており、2021年11月に続き2回目。今後も毎年実施する予定。
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