イエノコト(福岡県太宰府市)は、「片付け」を切り口に住まいと暮らしの相談役に徹することで、地元の女性たちからの信頼を獲得。宣伝・営業をせずとも、リフォームや新築を任される独自のポジションを築いてきた。いわゆる整理収納術や掃除代行サービスとも違う同社の「暮らしづくり」は、多くの工務店が参考にしたい事例だ。
※この記事は、『新建ハウジング別冊・ワンテーママガジン3月号/施主の心をつかむ収納&片付け提案』(2021年2月30日発行)P.22~に掲載された記事をデジタル配信用に再編集したものです。
今年で創業10周年を迎えるイエノコトは、女性が立ち上げた、女性の暮らしと人生に寄り添う工務店だ。
社長の淀川洋子さんは、大ベストセラー本『捨てる!技術』の著者であり、「家事塾」を主宰する辰巳渚さん(故人)との出会いをきっかけに「家事セラピスト」の資格を取得。暮らしの技術を伝えるプロとして、住む人の「暮らしづくり」を支える仕事に可能性を感じ、4人の女性とともに同社を創業した。「家づくりというハードの横には必ず暮らしづくりというソフトがあり、その両輪を同時に回して初めて、豊かな暮らしが実現できるはず」。この信念があったからこそ、「そんなやり方で儲かるの?」「営業のプロを入れるべき」といった外野の声を聞き流し、自分たちのスタイルで会社を存続・成長させてきた。
「片付け」をメニュー化
同社の暮らしづくりの中心を担うのは、認定家事セラピストによる「片付けサービス」と「暮らしの困りごと相談」。その延長にリフォームや建て替えといったハードのサービスを位置付ける。
イエノコト流の片付けの基本はこうだ。①まず、家の中にあるモノ1つひとつと向き合って「要る・要らない」を決め→②定量・定位置を決め→③使っては元の位置に戻すを繰り返し→④使い切ったら手放す。「暮らしの輪」と呼ぶこの一連のサイクルを滞りなく回すことで、暮らしのベースを整えていく。
この片付けを、住まい手の悩みや興味に応じて提供できるようメニュー化・・・・
この記事は、『新建ハウジング別冊・ワンテーママガジン3月号/施主の心をつかむ収納&片付け提案』(2021年2月30日発行)P.22~に掲載しています。
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