自らもつくり手として地域の家づくりを担いながら、自社のノウハウを結集した住宅商品をはじめ、営業ノウハウや独自資材などを提供するネットワーク展開を行っている企業がある。本連載では、そんな企業・ネットワークを率いるトップに、新建ハウジング発行人・三浦祐成が突撃取材。加盟店と接する中で見えてきた「成功する工務店」の共通項とはなにか、これからの住宅業界を見据え、自社・ネットワークをどう展開していくかなど、“今こそ聞きたい話”を深掘りする。第4回は、バーチャルリアリティー(VR)内覧や見積もりシミュレーションなどの機能を用い、スマホやタブレットで自分に合った家づくりができる「スマートカスタム」を提供する、JIBUN HAUS.代表取締役社長の内堀雄平さんに話を聞いた。
三浦:まずはジブンハウスの現状をお聞きしたい。ストア(加盟店)の状況はどうか。
内堀:2016年の創業時は、年間10棟か、多くても20~30棟の工務店が多かった。しかしここ1、2年は、100棟以上手掛ける工務店だったり、60~70棟でもその地域のトップビルダー工務店などの加盟が増えてきている。
三浦:その理由は?
内堀:もともとジブンハウスは「注文住宅のほうが規格住宅(セミオーダー)よりえらい」という風潮があるなかで、規格住宅だからこそ実現できる「つくり手と住まい手がウィンウィンな状態」をつくろうとしてきた。VR機能や見積もり機能などを用いて、顧客は自分でカスタムする家づくりができ、工務店は適正利益を確保できるように。また、ジブンハウスの最初期は、セミオーダーに対する中大規模工務店の印象はどちらかというとネガティブだったが、最近のコロナ禍や資材高騰といった状況下において、オンライン機能の必要性や、自社の注文住宅だけを手掛けることの限界を感じる工務店が増えてきたなどの要因が複合的に重なった結果、その層の加盟が増加したと考えている。
三浦:このご時世だからこそ、セミオーダーはもっとメジャーな選択肢になるのではと思っている。そのためには内堀さんから見てどのような取り組みが必要?
内堀:一番重視したいのが・・・
この記事は新建ハウジング12月10日号 16面(2022年12月10日発行)に掲載しています。
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