米太陽エネルギー産業協会(Solar Energy Industries Association, SEIA)がこのほど発表した「2022 Solar Means Business Report」で、米各企業における太陽光発電導入規模のランキングが明らかになった。ランキングの上位には、メタ(旧フェイスブック)やアマゾン、アップルなど、いわゆるテック企業が目立った。
「Solar Means Business Report」は、米国内最大級の有名ブランドからローカルで活躍する小規模企業まで、全米の企業による太陽光発電の導入状況を追跡し、データを分析・総括している調査レポート。このレポートは2022年6月までに、4.8万件のプロジェクトにおいて導入された18.5GW以上の太陽光発電キャパシティについて分析しており、これは米国で導入されている同キャパシティ全体の70%以上に相当するという。
今回発表された太陽光発電導入規模ランキングで圧倒的な1位に輝いたのは、昨年10月にメタバースへ注力する計画と共に社名の変更を発表した、米テック企業のメタだった。メタの太陽光発電導入規模は、2位のアマゾン(約1.1GW)に3倍以上の差をつける約3.6GWとなっている。メタは企業運営に100%再生可能エネルギーを使用するという目標を設定・達成しており、そのために太陽光発電を積極的に導入している。電力販売契約(PPA)に対しても精力的であり、今月にもアーカンソー州で200MWのPPAを結んでいる。
テック企業を除いた場合のトップとなったのは、世界最大のスーパーマーケットチェーンであるウォルマートで、総合でも4位にランクインした。ウォルマートもメタ同様、100%再生可能エネルギーで運営される企業となる目標を設定しており、太陽光発電だけでなく、風力発電に対する投資も盛んに行っている。
米国における太陽光発電導入規模ランキングのトップ10は、メタ(3588.1MW)、アマゾン(1114.5MW)、アップル(987.3MW)、ウォルマート(688.9MW)、マイクロソフト(550.6MW)、ターゲット(515.1MW)、カーギル(342.0MW)、カイザー・パーマネンテ(302.5MW)、アンハイザー・ブッシュ(300.7MW)、エブラズ・ノース・アメリカ(300.0MW)という結果となった。米有名IT企業「GAFAM」の中では、15位のグーグルのみがトップ10入りを逃している。
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