リノベーション協議会(東京都渋谷区)はこのほど、2022年を代表する魅力的なリノベーション事例を選ぶコンテスト「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2022」の受賞作品を発表した。
総合グランプリは、モリタ装芸(新潟市)の「総二階だった家(平屋)」が受賞した。空き家になっていた築47年の施主の実家をリノベーションしたもので、木造総二階の建物をダルマ落としの要領で床面積が半分の平屋に減築した。軽量化や改修工事によって高い耐震性能と断熱性能を確保し、性能向上を実現。長期優良住宅の認定とともに補助金を取得し、施主の負担軽減にも貢献した。はじめにインスペクション、耐震診断によって改修すべき箇所を明確にし、計画に着手する誠実な仕事ぶりも高く評価された。空き家問題に正攻法で向き合い、平屋にしたことで同居人数の縮小や高齢化にも対応できることから、2022年時点における戸建てリノベーションの一つの到達点として、ふさわしい作品だとしている。
「500万円未満部門」はフクダハウジング(新潟市)「inherit from TAISHO ~古民家×アンティーク~」、「1000万円未満部門」はNENGO(神奈川県川崎市)「5羽+1人で都心に住まう」、「1000万円以上部門」はルーヴィス(神奈川県横浜市)「Ring on the Green風と光が抜ける緑に囲まれた家」、「無差別級部門」はブルースタジオ(東京都中央区)「駅前ロータリーを歩行者の手に取りもどせ −『ざまにわ』」がそれぞれ最優秀賞に選出された。
同コンテストでは、消費者にとって関心の高い施工費別に「500万円未満部門」「1000万円未満部門」「1000万円以上部門」「無差別級部門」の4部門を設定。全国からエントリーされた260作品を対象に、SNSを活用した一次審査を行い64作品をノミネート選出。住宅系を中心としたメディアの編集者9名で構成された選考委員が最終選考を実施し、総合グランプリ、部門別最優秀賞4点、特別賞14点を決定した。選考委員長は、LIFULL HOME’S総研所長・島原万丈氏。
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