落ち着いた雰囲気を醸し出す仕上げの1つが漆喰。建て主の人気も高いが高額なのがネック。それに代わる塗料をむらせ塗巧舎(岐阜市)の村瀬太祐氏に取材した。
ポイント① 消臭・殺菌効果をもつ漆喰塗料
◉漆喰が人気だが、左官職不足とコスト高から採用しづらい。それに代わるのが漆喰を塗料化した「アレスシックイ」(関西ペイント)。漆喰より安価でローラーや刷毛で塗れる。仕上がると漆喰の表情となる
➡村瀬氏は自邸のLDKの壁と天井に採用。猫2匹と同居しているが動物臭は皆無。その反面、仕上がりがマットなので汚れが付きやすい
◉同材は隠ぺい性が悪いので、下塗りの段階でほぼ下地を隠ぺいしている状態にする必要がある。そのため。石膏ボードにパテ処理後、専用シーラーを2回塗布する
◉下塗り後、同材を2回塗り。同材は吸水性が高く、1回目の仕上げ塗りが2回目の材料を吸い込みムラになりやすい。2回目の仕上げ塗りを手早く均等に行う
◉ムラ防止には端から端まで一気に塗る。天井は2人以上で短手方向に塗る。湿度変化でもムラになるので要注意。横から光が差す箇所はムラが目立ちやすい。均一にするならサンドペーパーで整える
➡同材の価格は2300円/㎡(パテ処理除く)。AEP塗装が1500円/㎡なので、塗装としては高いが漆喰仕上げより安価だ
ポイント② 平滑に仕上げるには下地処理が重要
◉塗装は下地の不陸を拾いやすい。漆喰のように平滑に仕上げるには下地処理が非常に重要になる。パテは2回ではなく3回塗りで仕上げる。それによりジョイントの平滑性が増してきれいに仕上がる
◉パテは用途と目的によって使い分ける。下塗りパテは肉付のよさを重視。「Vパテスーパー」(ニットー)を用いている。α石膏と特殊骨材の配合で肉ヤセが少ないのが特徴だ
◉中塗りには粘性が低く、伸びがよい「ジョイントセメントG」(ニットー)を用いる。下塗りパテよりキメが細かい。上塗りパテは作業性を重視。軽量タイプの「セレクト」(ニットー)を使う・・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー10月号(2022年9月30日発行)/エコ建材超コスパ仕上げ術』(P.105~)でご覧ください。
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