国土交通・経済産業・環境の3省は9月19日、住宅・建築物の省CO2化をすすめるための新たな認定制度「低炭素住宅・建築物」の認定基準を検討する3回目の有識者会議を開き、認定基準の素案を示した。基準のうち、定量的な基準については、見直し後の省エネ基準より10%高いレベルを提示。会合では多少の議論があったものの大筋で了承を得た。来週中にも案として一般に公開し、意見募集を始め、10月下旬に最終案をまとめる予定だ。並行して審議が進められている新たな省エネ基準についても、同じスケジュールでの策定を予定している。
素案で示された定量的な基準については、これまでの議論でも「高すぎる」、「低すぎる」という両方の意見が出されていたが、結局、事務局が当初から示していた、見直し後の省エネ基準(案)の10%削減レベルに決着。また、認定に必要な低炭素の取り組みについても、事務局が当初提示した案を部分的に修正したものの、ほぼ原案通りの8つの取り組みから2つを選ぶことに落ち着いた(このほかに所管行政庁による認定も可)。ただ、将来的には、認定基準の引き上げのタイミングなどで、入れ替えや追加など、見直していく方針も確認した。
なお、低炭素化の8つの取り組みのひとつとして盛り込まれた構造の木造化に関連して、同じ考え方で内装の木質化も含めるべきとの意見が出され、事務局側で設計の段階で使う木材量を確認できるかなどを検討するとした。
今後、一般からの意見募集を経て10月中の基準策定を目指す。12月上旬の法施行に向け、おそくとも11月上旬から、工務店など実務者を対象とした講習会などを開いていく予定。また、通常ルート以外の特別な計算方法などを使った認定の方法・手続きに関しても、できればこの講習会で公開・情報提供してく考え。
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