太陽光発電と蓄電池・電気自動車(EV)を、AI搭載のHEMSで制御するスマートハウス「Smart2030 零和の家」の普及に、各地の工務店と共に取り組むエスイーエー(新潟県上越市)は昨年12月、絆ジャパン(東京都新宿区)と提携し、さらなるスマートハウスの拡大に乗り出した。社会情勢や住宅業界の将来性を交えつつ、スマートハウスの可能性を両社の代表に聞いた。
加藤 各地の電力会社で、燃料調整費の上限撤廃がいよいよ始まる。4人家族なら月2万円程度だったのが、3~4万円まで上昇することになるだろう。
坪単価70万円のローコスト住宅は、建物が安い代わりに高額な光熱費、メンテナンス費用、医療費、住宅ローンの金利や火災保険料がつきまとう。「Smart2030 零和の家」は、太陽光発電、蓄電池、HEMS、第一種換気システム、V2H設備、EVのコストがかかるが、夜間の光熱費は蓄電池とEVでまかなえる。医療費も抑えられるしローンの金利も低い。設備等にかかるコストは補助金を利用すれば、大きな問題にならない。 4月から・・・・・
増田 今、会員工務店は70~80社程度だが、3~4年以内に3000社を目指したい。1社あたり年10棟としても、1年で3万棟にはなる。
原子力発電所1基あたりの発電量は年間1GWで「Smart2030 零和の家」20万棟分に相当する。社数で言えばハウスメーカーより工務店が圧倒的に多いのだから、会員工務店が増えていくにつれて原発が減ることにもなるだろう。
将来的には、工務店の先にいる住まい手を結び、VPP(バーチャルパワープラント、企業・自治体・家庭が保有する発電設備や蓄電地、EVなどを連携させて発電所のように機能させる仕組み)の推進に寄与したい。VPP推進は国の施策でもあるし、決して夢物語ではない。VPPを推進することで・・・・・
この記事は、新建ハウジング2022年11月20日号(20面)に掲載しています。
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