住友林業(東京都千代田区)、アキレス(東京都新宿区)、GCJ(京都府京田辺市)はこのほど、「土壌生分解性ツリーシェルター」を共同開発した。
「土壌生分解性ツリーシェルター」はポリプロピレン製ツリーシェルターの代替として開発されたもので、植物由来原料を含む生分解性樹脂を使用している。利用後、森林の中で土壌中の微生物により自然に分解されるため、環境負荷が大幅に軽減される。また、シェルターを運び出す作業が不要となり、運送や焼却処分で発生するCO2を大幅に削減できるほか、撤去する作業員の負担を軽くし、回収・廃棄コストが削減できる。
「土壌生分解性ツリーシェルター」は、環境省の公募で一般社団法人日本有機資源協会が採択した「令和2年度脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業」として2020年からの2年間、開発と実証試験を実施。従来のポリプロピレン製ツリーシェルターとの比較で植林木の成長性、資材の強度や分解性能などを検証したところ、従来品と同等の植林木の成長と資材の強度が確認され、土中に埋めることにより分解がさらに進む素材であることが実証されたという。
今後は、2023年3月までに商品化とコストダウンを進め、2030年度には国内で利用されるツリーシェルターのすべてが植物由来原料を含む素材となるよう取り組む。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。