新建ハウジングは10月26・27・28日の3日間、東京ビッグサイトで行われたジャパンホーム&ビルディングショー会場で、“突破(ブレークスルー)”をテーマとして掲げ、「工務店ミライセッション」を開催。オンラインでも配信した。地域工務店が厳しさを増す市場を突破し、工務店らしい家づくりと経営を未来へとつないでいくためのあり方を議論。28日の「生涯顧客化で経営の安定と成長を!選ばれ続ける工務店へ」では、市場が厳しさを増す中で、地域工務店が生き残るためのベースとなる「生涯顧客化」の有効な手法を実例を交えながら議論した。
まず、芝浦工業大学の蘆澤雄亮准教授が「住宅市場は今は下り坂に入った瞬間でまだピンとこない人もいるかもしれないが、10年後に市場の縮小を実感することになるだろう」との分析を示し、既存の住宅オーナーを「生涯顧客化」していくことの必要性を説くと、パナソニックエレクトリックワークス社の玉川篤史さんは、生涯顧客化に欠かせないサービス・プロフィット・チェーン(SPC)の考え方を紹介。「期待を上回るサービスを提供し続け施主をファン化すると紹介受注も増える。それにより、売り上げが上がれば従業員にも還元される。この循環をつくれば強い工務店になれる」と訴えた。
あいホーム社長の伊藤謙さんは、タッチポイント(顧客接点)の質と量の確保にあたり、「顧客体験の設計」を基に業務フローを組み立てることによりサービスレベル(質)の向上を図りながら、DXによって量を確保している自社の実例を紹介した。
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