高性能な自然素材の家で人気の工務店・藏家は、施工品質にこだわり、現場に全力投球するのが信条。優良顧客のみを選別して囲い込み、工務店側で着工時期などを采配。引き渡しまでその現場に集中している。それを可能にする営業手法を同社代表の居藏宏幸氏に聞いた。
ポイント① 2年待ちの行列をつくり現場に集中
◉藏家の社員は居藏氏含む4名。年間売上1.5億円を目安とし、現体制ではそれ以上は請けない方針。内訳は新築が年間2、3棟で3500万〜4000万円/棟。マンションリノベが年間3、4棟で1500万〜2000万円/戸
◉上記の年5〜6名の優良顧客を営業マン不在で確保。着工まで2年待ちの行列をつくり、効率的に現場が回せるように着工日を設定し、一つひとつの現場に集中して施工品質を高めることができている
➡一つひとつの現場に手を掛けることで建て主との距離が近くなる。居藏氏の人好きする性格もあり友達のような関係になる
◉見込み客を待たせるのは2年が限界。住宅ローンで土地購入した場合、2年過ぎると住宅ローン減税の対象外となる。また見込み客の気持ちを考えても2年を超えると諦めて他社に行く
ポイント② 顧客選別の基本はブログ
◉上記のかたちを実現するには顧客選別が必須。住宅業界は顧客選別の意識が低いため盲滅法に営業する。結果的に良客を放置してクレーマーのケアに時間を割くことになりがち
◉工務店側を向いていない見込み客と向き合うのは無駄な労力。良客だけ選び抜いて契約して全員に全力を尽くす。毎日現場に足を運び、細部まで管理する。それが藏家の目指すやり方
◉同社が求めるのは木の家が好きで自然素材に包まれて暮らしたいと願う見込み客。同社は高断熱高気密住宅を得意とするが、省エネルギーや温熱マニアは選別して遠ざけるようにしている
◉顧客選別の基本は・・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー11月号(2022年10月30日発行)/超コミュ力 無敵の顧客対応術』(P.72~)でご覧ください。
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