瓦メーカーの鶴弥(愛知県半田市)はこのほど、屋根施工の省力化と現場廃材の削減を目的に、屋根材のフルプレカット(完全事前カット)システムを導入すると発表した。2023年4月からの受注を予定。
現在、屋根材の工事は施工現場での加工が一般的で、その際の騒音や加工後の廃材処理が課題となっている。これに対応し同社では、寄棟屋根限定で、事前に製品(粘土瓦)を特定の寸法にカットするプレカットラインを2006年3月に導入し、施工現場で発生する廃材を削減する取り組みを行ってきた。今回、さらに精度を上げ、図面から必要な寸法データを自動(IT)積算し、そのデータを元にカットし現場に納入するフルプレカットシステムの導入準備を開始。焼き物である陶板屋根材・粘土瓦の性質上、フルプレカットは寸法的に難しいとされているが、システム内にこれまで培ってきた品質管理の手法を反映させることでこの課題を解決することを目指している。対象製品は、陶板屋根材「スーパートライ美軽」および粘土瓦。生産棟数は、1年あたり1000棟を予定。
同取り組みは、施工現場の省力化や作業環境の改善、運送にかかるCO2排出量の削減、天然資源の再資源化といった、SDGs達成への取り組みの一環でもある。
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