長谷工コーポレーション(東京都港区)、プライムライフテクノロジーズ(東京都港区)、パナソニック建設エンジニアリング(東京都品川区)は11月14日、マンション専有部向け全館空調熱交換気システム「withair CUBE(ウイズエアーキューブ)」を3社で共同開発したと発表した。
居室ごとに設置していたエアコン等の空調機器を1カ所に集約することで、高効率なルームエアコン1台での一元管理を可能にした。外気は、室内から排出される空気と熱、湿気を交換しながら吸気するため、ほぼ均一な室内の温度環境を実現。ヒートショックや熱中症リスクを低減するほか、換気による熱ロスを最小限に抑えることで暖冷房の消費電力量を約7%削減する。寝室の二酸化炭素を住戸内全体に希釈しながら室外に排出し、良好な就寝環境とされるCO2濃度1000ppm以下にすることも可能。
粉塵除去率の高いHEPAフィルターを搭載し、高い空気清浄性能も実現する。長谷工技術研究所内の住宅実験棟で行った、同システムの粉塵除去実験では、運転開始後20分で90%超、40分で99%超の粉塵除去を確認した。
メンテナンスが不要かつ自動給排水を可能にする「遠心破砕加湿方式」を採用予定。遠心力で水を微細化・破砕する新方式で、少ない水量、少ない消費電力で加湿が可能となる。
同システムは、パナソニックの空調機器をベースに、長谷工のマンション建築・設備のノウハウを反映。設置工事はパナソニック建設エンジニアリング行う。今後、長谷工が取り組んでいる賃貸マンション・プロジェクト「サステナブランシェ本行徳」の一部住戸に採用予定。
快適な住戸内環境の実現に向け、長谷工グループが手掛ける分譲マンションや設計施工マンションを中心に、同システムの導入提案を進めていくとしている。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。