菅沼建築設計は千葉県の房総を中心に活躍する社員2名の工務店。ローコスト寄りの価格帯で費用対効果の高い住宅を得意とする。営業の効率化のために情報発信による顧客選別を重視。最新の取り組み「プロセスQ&A」を紹介する。
課題① さまざまな依頼に対して合理的に応対したい
◉同社の特徴は新築とリノベーション、小規模なリフォームなど幅広く対応していること。いずれも費用対効果が高く、ローコスト寄りの価格帯で高品質な家づくりが支持されている
◉仕事の幅が広い分、顧客の属性がさまざま。問い合わせ内容や予算、スケジュールなども十人十色。それらの見込み客のすべてにまともに応対していると時間が割かれて設計や施工管理に支障が生じる
◉顧客対応を省力化して合理的に行うために昨年から情報発信を強化。意識的に顧客の選別を実施。そのためのコンテンツがQ&A。これまで「当社の家づくりQ&A」「当社の間取りQ&A」を作成している
◉家づくりの考え方や設計施工の手法、コスト情報などをQ&Aで詳細に発信するようにしたところ、事前にQ&Aを読んで同社の取り組みを理解して問い合わせてくる見込み客の比率が高まり、打ち合わせが省力化されつつある
➡自社の取り組みをQ&Aで解説することで、コンテンツ内に検索に強いニッチワードが自然と含まれるため、SEO対策としても機能する
◉そのQ&Aコンテンツをさらに拡張して、最近問い合わせから契約までの流れについてまとめた「プロセスQ&A」を作成。さまざまな属性の顧客を対象に各段階でやるべきことを詳細に記している(下表)
課題② メールの問い合わせに対する返答を省力化したい
◉同社の家づくりはメールによる問い合わせから始まる。内容は雑多であり、質問の水準もまちまち。特に対処に困るのが、多くの工務店に一斉に聞いていると思われる質問と思い付きの質問
◉いずれもコストに関する大雑把な質問が多い。一斉に送っていると思しき質問は「御社は1500万円で家が建ちますか」という類。思い付きの質問は「DIYでどれだけ工事費が安くなりますか」など
◉共通するのは前提をすっ飛ばして書いてあるため、答えようがないこと。前提によって答えがまったく変わってくる。そのことを丁寧に文章で説明して回答すると1時間くらい掛かってしまう・・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー11月号(2022年10月30日発行)/超コミュ力 無敵の顧客対応術』(P.58~)でご覧ください。
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