ノーリツ(神戸市)が11月10日発表した2022年12月期第3四半期累計業績は、高効率・低炭素化を実現した高付加価値商品の好調により、売上高が前年同期比9.2%増の1501億8200万円。コストダウンや小売価格改定、為替の影響が利益増加に寄与したものの、上期の大幅減益を挽回できず、営業利益は同30.4%減の28億6500万円にとどまった。最終利益は同64.1%減の22億4200万円。第3四半期以降、増益に転じたことから上期からの減益幅が縮小した。
国内事業は高効率ガス給湯器「エコジョーズ」の売り上げが好調。UV除菌機能付きハイエンドタイプ「プレミアムモデル」、カーボンニュートラルに向けた「ハイブリッド給湯暖房システム」の拡販により、売上高は同8.5%増の987億6100万円となった。営業利益は素材価格の高騰により同60.7%減の9億4200万円。海外事業の売上高は同10.5%増の514億2000万円、営業利益は同11.7%増の19億2200万円と増収増益。円安の影響も受け中国・北米・豪州ともに増収。
中国は上海のロックダウンによる低迷から生産が回復。家庭用・業務用給湯器、暖房付き給湯器で売り上げを伸ばした。北米は5月以降、タンクレス給湯器の輸出が拡大。豪州は中国での生産が回復したことにより、タンクレス給湯器のOEM販売が拡大した。
通期予想は売上高1930億円(同8.3%増)、営業利益50億円(同100.0%増)、最終利益46億円(同16.0%減)を見込む。原価改善に向けて生産システムの再構築、物流機能の見直し、部品の集約・共通化、工場再編などを行い、材料費・加工費の年10億円低減(2021年比)を目指す。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。