タカラスタンダード(大阪市)が11月1日発表した2023年3月期第2四半期の連結決算は、売上高は過去最高額を更新したが、資材価格高騰による大幅なコストアップが影響し、増収減益となった。売上高は前年同期比8.4%増の1100億9600万円、営業利益は同21.1%減の60億8600万円、経常利益は同19.9%減の63億9000万円、純利益は同23.5%減41億5000万円だった。
8月に中高級シリーズのシステムバス「グランスパ」を発売した。‟毎日をちょっと特別に。家族みんなでおうちスパ。”をコンセプトに、浴槽や洗い場、カラー天井などの組み合わせを自由に選べるほか、機能商品のオプションを多数取り揃え、多様化するニーズに応えた。ショールーム展開については、墨田ショールーム(東京都墨田区)をマンションリフォーム特化型のショールームへ全面リニューアルし、首都圏におけるリフォーム需要の掘り起こしを進めた。同時に地域密着営業の強化も図り、福山ショールーム(広島県福山市)、太田ショールーム(群馬県太田市)を全面リニューアルするなどした。また、充実したWEBコンテンツで、WEBからリアルへとつながるショールーム政策を行い、来場を促進した。
これらの施策により、売り上げは新築向け、リフォーム向け商品とも好調に推移し、過去最高額となった。キッチン部門、洗面化粧台部門、浴室部門の3部門すべてで売り上げ増となった。
一方、利益については、商品価格の改定や販売諸経費の抑制、生産性向上の推進など収益改善への取り組みに注力した結果、業績予想は上回ったが、資材価格の高騰やエネルギー価格の上昇による大幅なコストアップを吸収しきれず、減益となった。
通期の見通しは、第2四半期累計期間は当初予想を上回ったものの、資材価格の高騰やエネルギー価格の上昇など足元の事業環境はいまだ不透明な状況が続いているとして、従来予想を据え置いた。
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