LIXIL(東京都江東区)は10月31日、「2023年3月期第2四半期決算(IFRS)」の概要を発表した。上期(2022年4月1日~9月30日)は前年同期比で増収減益となり、通期業績予想を下方修正した。製品の安定供給に努め、売り上げは全事業で増加し前年同期比5.2%増の7327億円となったものの、想定以上の急激な円安進行と資材価格の高騰が利益を押し下げ、事業利益は前年同期から311億円減少し62億円となった。アメリカ・中国の経済減速の影響も大きかった。
瀬戸欣哉社長は「円安、資材価格・物流価格の高騰で予想以上に回復が遅れ、業績予想を下方修正した」としたが、「価格改定は予定通り行えており、10月からの追加改定や原価高の商品在庫も1月~2月には落ち着くので、下期後半から回復する見込み」と説明。また、好転材料として「窓を中心とした断熱リフォーム商品の需要が高まっている。12月以降の需要増を見込んでいる。断熱リフォームは我々が得意とするところ」と述べ、リフォーム需要への期待感を示した。実際に、上期の国内事業の売り上げのうち、リフォームの売上構成比は、0.9ポイント上昇し41%となっている。
同社では、取替窓「リプラス」や内窓「インプラス」、玄関ドア「リシェント」、スーパーウォール、断熱エコリフォーム「ココエコ」、太陽光発電など多くの断熱リフォーム商材を取りそろえる。また、全身を包み込み効率よく体を温めることができるシャワー「ボディハグシャワー」や、先月発表した廃プラ×廃木材の循環型新素材「レビア」なども期待が持てるとし、これらの拡販に向けた取り組みを推進していく。
2023年の通期業績予想は、上期のコスト増の影響が下期も一部残ることや、アメリカ・中国の経済の減速を踏まえ、期初計画を下方修正。売上収益は1兆5600億円と前回(4月28日)予想より400億円上方修正したものの、事業利益は420億円と390億円下方修正した。最終四半期利益は250億円を見込む。
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