国土交通省と経済産業省は9月10日、省エネルギー基準の見直しを検討する合同会議の3回目の会合を開き、これまでの議論を元にした基準の素案を提示した。外皮の熱性能の基準値は、平均熱貫流率(U値)で、最も性能の高い1・2地域(旧Ia・Ib地域)で0.46W/m2・K、東京を含む5・6地域(旧IVa・IVb地域)は0.87W/m2・Kとした。素案は概ね了承された。一部修正を加え9月中にも公開し一般からの意見を反映したうえで、10月中旬にも最終案をまとめる。
外皮の熱性能については、定められた基準を満たすことを原則としながら、例外について国側が例示。具体的には、(1)特別な調査・研究などの裏づけがあり、一次エネルギー消費量の基準を満たすことを条件に、概ね次世代省エネ基準相当の外皮の熱性能を確かめることができる計算を行った場合や、改正後の省エネ基準と同レベルの省エネ性能を確かめられる計算を行う場合、(2)型式により、一次エネルギー消費量の基準を満たし、概ね次世代省エネ基準の熱性能を持つと大臣が認める場合、(3)一次エネルギー消費量の基準を満たしたうえで、所管行政庁が認める場合―の3つを例示した。
太陽光発電などによるエネルギー消費量の削減効果は、自家消費相当分のみを計算に反映させる考えを改めて提示。ただし、発電設備や、空調設備、給湯設備、外皮性能など、要素ごとの省エネへの寄与度が分かるように、住宅性能表示制度などで内訳を表示する考えを示した。
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