積水化学工業(加藤敬太社長・大阪市)が10月27日発表した2023年3月期の第2四半期決算は、為替差益効果などにより全社、各セグメントとも増収増益となった。住宅カンパニー(神吉利幸カンパニープレジデント)は売上高が前年同期比4.2%増の2601億円。新築住宅の売上棟数増および単価アップ、レジリエンス商材など高付加価値品の販売好調、買取再販ブランド「Beハイム」の伸長、まちづくり事業の好調などにより売上を伸ばした。営業利益は新型コロナの再拡大や部材高騰・供給遅延の影響により、ほぼ前年並み(同0.4%減)の147億円となった。
新築住宅事業は物価高などの影響で集客数が減少。ZEH仕様・蓄電池搭載住宅の拡販に注力し売上を伸ばしたが、部材高騰が響き営業利益は同9億円減。リフォーム事業は蓄電池などの売上が順調だったほか、平準化・粗利改善などの施策により同6億円の営業利益増となった。まちづくり事業はプロジェクトが堅調に推移した。
下期予想は当初計画時から円安が進んだことからレートを見直した。緩やかに市況が改善するとの期待感もあり、住宅カンパニーの売上高は前年同期比244億円増の2878億円、営業利益は同17億円増の222億円を見込む。新築住宅事業では受注確保に向け、リアルとデジタルを融合したイベントによる集客、「スマート&レジリエンス」の訴求などを図る。リフォーム事業は定期診断の拡充、レジリエンス商材の拡販に努める。まちづくり事業では新分譲ブランド「ユナイテッドハイムパーク」を展開する。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。