矢野経済研究所(東京都中野区)は10月21日、国内の屋根材市場に関する調査結果を発表した。2021年度の市場規模は、前年度比6.9%増の9433万9000㎡だった。金属屋根の主要用途である新設住宅着工や倉庫の建築需要が増加したことから、市場拡大につながったとした。
屋根材市場の素材別シェアは、金属63.2%、セメント系瓦15.0%、粘土瓦13.4%、シングル材5.6%、石粒付金属2.9%となり、金属屋根材が全体の6割以上を占有している。市場は今後も、金属屋根が高く依存する新設住宅着工や倉庫の建築着工の動向に連動して推移するとみられる。
2022年度の市場規模は、前年度比7.0%増の1億92万㎡と予測。新設住宅着工は、工事費増による価格上昇から持家需要が減退し、横ばいから微減で推移する一方、屋根のリフォーム需要が好調を維持すると予想。また、EC市場の拡大に伴い物流倉庫の新設需要が増加し、金属屋根材の需要増が期待できることから、市場全体は拡大すると見込む。
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