日本能率協会(東京都港区)が主催する「みらいのたね賞」の受賞製品が決まった。その詳細と選評については10月26~28日に東京ビッグサイトで開催されるJapan Home & Building Show2022にて展示される予定だ。期間中には選考員を務めた建築家によるシンポジウムや受賞企業ブースを巡るツアーも開催される。建築の未来への布石、ぜひ会場で確かめてほしい。
「みらいのたね賞」は、優れた建築を生み出すことに貢献しうる優れた製品、未来への布石となる製品を選考、表彰する企画で、Japan Home & Building Show2022の出展者が選考対象となる。HEAD研究会による「HEADベストセレクション賞」の開始から約10年にわたって、全国の様々な建材、設備機器などを幅広く取り上げてきた。
選考員は、松永安光さん(HEAD研究会特別顧問、近代建築研究所)、山本想太郎さん(山本想太郎設計アトリエ)に加え、ゲスト選考員として宮崎浩さん (株式会社プランツアソシエイツ代表)が審査にのぞんだ。
今年の選考テーマは「プロダクトの一般解と特殊解」。一つの建物を計画する時、ゼロからプロダクト製品をつくることは稀で、長い時間をかけて蓄積された時代に流されない優れた既製品、誰でも安心して簡単に選択できる優秀な製品など、規格化された素材やプロダクトのような「一般解」の集合としてまとめることが多い。そうした「一般解」の 一方、一昔前までは透明単板ガラスがスタンダードであったものが、現在は複層ガラスが当たり前のように使われている例もある。「今は特殊解であっても、将来は一般解となっているものもきっとあるでしょう。素晴らしい一般解、そして、“みらいのたね”となる特殊解、そんなプロダクトの提案を期待しました」(宮崎さん)。
今年度の応募総数は約180点。第1次選考会でふるいにかけられ、9月12日の最終選考会で、9点が今回の「みらいのたね賞」の受賞製品として選出された[下表]。Japan Home & Building Show2022の2日目(10月27日)には、表彰式とともに選考員による選評やトークセッションなどのシンポジウムを開催。また展示会の期間中は、受賞企業ブースを巡るツアーも毎日行われる。選考理由や注目のポイントなど選考員の解説を聞きながら、各製品をチェックできる。多くのヒントを得られる機会になりそうだ。
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