京都・滋賀で家づくりを行う一級建築士事務所・KEIJI(京都市)はこのほど、世界遺産・屋久島に高性能な住宅を体感できる、宿泊施設を兼ねたコンセプトハウス「KeiU(ケーウ)」をオープンした。
同社が注文住宅で培った経験と技術を生かし、その土地の良さを最大限に引き出した“ここしか”建てられない家「ココシ家」シリーズの第3弾。頻繁に大型台風の被害を受ける屋久島は、多湿・風雨に加えてシロアリなどによる害虫被害も深刻な地域。同住宅では、高機能断熱材「セルロースファイバー」と気密・断熱性能に優れた樹脂サッシを採用することで、快適な室内空間を確保している。セルロースファイバーには防虫効果の高いホウ酸が含まれており、床下にも使用することで害虫の侵入を防止。防虫効果は半永久的でありながら、自然素材のため人体やペットにも安全な断熱材となっている。湿度の高さなどから家屋の寿命が短い屋久島で、安心して長く住み続けることができるという。
同住宅では、雨風に弱く離島ではほとんど採用されていなかった太陽光パネルを採用。建物内の電気エネルギーをほぼ賄えるため、蓄電システムと併用することで、災害時に停電が発生しても平常通りの生活が送ることができる。強風や飛来物への安全対策としてすべての窓に防風シャッターを設置し、雨風による騒音も軽減させた。実際、瞬間最大風速45.3メートルを観測した台風14号の際も、同住宅への大きな影響はなかったという。
デザイン性の高さも特徴で、離島では難しいとされていた大きな窓や庇、高い天井を採用。アウトドアを楽しんだ後、すぐに汚れが落とせるよう玄関近くにバスルームを配置したほか、趣味の道具を収納できる物置スペースや大容量クローゼットなど、屋久島での暮らしに対応した便利な機能が備わっている。
1階部分は同社の屋久島事務所「KEIJI Yakushima Base」となっており、家づくりに関する相談に対応する。宿泊予約はこちらから。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。