YKK AP(東京都千代田区)は9月30日、四国製造所(香川県綾歌郡)のアルミ鋳造設備の再構築計画を開始すると発表した。専用設備を導入することでアルミリサイクル率を向上し、カーボンニュートラル実現に貢献する。
今回、2021年から進めてきた第1期工事が完了。アルミ溶解炉・保持炉を更新し、9月30日から操業を開始した。同工事では最新技術の導入により、品質・コスト競争力の強化や作業時・災害発生時の安全性向上、省エネなどの環境負荷低減に取り組み、製造過程でのCO2排出量を従来比18%削減した。投資額は約9億円。
10月着工予定の第2期工事では、同社初のリサイクル炉新設を計画。四国製造所におけるアルミリサイクル率を、現在の33%から2024年度には76%、2030年度には100%まで向上させるという。2023年9月に稼働開始予定。投資額は約5億円。
同社のサプライチェーン全体のCO2排出量において、アルミ材料の調達によるものがもっとも割合が大きくなっている。アルミニウムを精製する際には大量の電気が必要なためだが、一方、アルミリサイクル材を用いて鋳造する場合のCO2排出量は、新地金製造時のわずか3%程度と言われている。第2期工事のリサイクル炉導入によって市中リサイクル材の投入割合を高め、新地金の使用比率を下げることで、CO2排出量の大幅な削減が可能になるとしている。
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