国土交通省が9月30日発表した8月の新設住宅着工戸数は7万7712戸で前年同月比4.6%増となり、4カ月ぶりに増加した。持家は減少したが、貸家と分譲住宅の増加が寄与した形となった。季節調整済み年率換算値は、前月比9.4%増の90.3万戸で先月の減少から増加に転じた。90万戸を超えたのは5カ月ぶり。
持家は2万2291戸で前年同月比11.2%減となり9か月連続の減少となった。2ケタ減はこれで3カ月連続となる。水準は過去10年間で下から2番目。新型コロナの流行が始まった2020年に次ぐ低水準となった。
一方、貸家は8.9%増の3万1295戸で18か月連続の増加。分譲住宅もマンション、一戸建てともに増加した。一戸建ては4.7%増の1万2341戸で16カ月連続の増加となった。マンションは34.6%増の1万727戸だった。ただし、国土交通省では、一見好調に思われる貸家、分譲住宅も資材高騰の影響で、増加傾向がこのまま続くというような楽観視はしておらず、この先の動向については注視が必要と慎重な姿勢を示した。
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