建て主が家づくりの依頼先を選ぶ際に最も重視するのがプランだ。一方、建て主は建築に関しては素人。どんな提案をすれば設計意図が伝わり、建て主に評価されるのか。100棟を超える住宅にかかわってきたアトリエウィの宇佐美愛氏に、建て主の心を掴むためのプラン提案の考え方と手法について聞いた。
ポイント① 見込み客の心を掴むプラン提案とは
◉設計契約に至るには見込み客の信頼を得る必要がある。それには得意分野で力を発揮して、その結果を評価してもらうことが早道だ。設計者の場合、プラン提案が勝負となる
◉初回打ち合わせで「こういう家にしたい」と明確にイメージできている建て主は少ない。彼らの要望は「普通はこうしている」という既成概念に囚われていることも少なくない
➡要望をプランに組み込むだけだと、見込み客がプランを見たときにピンとこなくて「何か違う」となりやすい
◉見込み客が本当に実現したいことや今の暮らしでストレスに感じていることを探り当るとともに、要望にはなかった空間体験を伴うサプライズ提案をプランに盛り込むことも大事
ポイント②
見込み客とのコミュニケーションの取り方
◉見込み客が新居で本当にほしいものや暮らしのストレス探り当てるためには、本音の話をする必要がある。積極的にコミュニケーションを取り、早期に距離を縮める必要がある
➡今の住まいのプライベートな空間を見せてもらえる関係になると本音の話ができる。プラン作成もしやすくなる
◉打ち合わせは見込み客の自宅で実施する。設計者を招くにあたって片付けてはいるが、きれい好きなのか雑然とした雰囲気が気にならないタイプなのか、暮らし方が分かる
➡自宅を見せてもらうことで多くの情報が皮膚感覚で得られるので非常に有用
ポイント③ 初回のヒアリングで聞くべきこと
◉初回ヒアリングでは具体的なことも曖昧なこともすべて話してもらう。雑談を交えつつ見込み客と距離を縮め、踏み込んだ質問も交える。建て主が本当に実現したいことを探る
➡住宅そのものの要望だけでなく、今の暮らしで大事にしていること、新居で実現したい暮らしのシーンについても聞く
◉上記に加えて・・・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー9月号(2022年8月30日発行)/超ときめき★プラン術』P.74~でご覧ください。
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