本特集(月刊アーキテクトビルダー9月号・超ときめき★プラン術)では家事楽提案の実例と実務者のノウハウを紹介してきた。
本稿ではまとめ的にハウスメーカーにみる家事楽提案の「トレンド」と、建築家にみる家事楽提案の「ベーシック」を解説したうえで、工務店ならではの提案手法を探る。
工務店と家事楽提案
「家事楽」は社長を筆頭に男性が多い工務店にとって難易度が高いテーマです。
家事はプロや両親などに代行してもらわない限り家族で毎日行う必要があります。家族と書きましたが、妻が家事や育児を担っている家庭が多く、共働き家庭でもいまだにその割合が「夫1:妻9」であることも珍しくありません[グラフ1]。
工務店で言えば、社長や男性スタッフの家庭で家事・育児の多くを妻が行っているなら、家事楽の提案をしたりプランしたりすることはリアリティがないので上滑りしがちで、「地雷」を踏む可能性も高くなります。ひるがえって、本特集でも紹介している通り、女性設計士やママコミュニティによる家事楽提案が共感され「売れている」背景には、リアリティの違いもあるように思います。
家事楽を積極的に提案するなら、社長や男性スタッフが「隗より始める」ことも大事だと言えます。
三大家事と名もなき家事
①料理②洗濯③掃除が三大家事と言われるもの。まずはこの3つの負担を軽減するプラン・動線、仕様・設備を考えるのが家事楽提案の基本です。
また、料理には皿洗いなどの、洗濯には物干し・乾燥やたたむ・しまうなどの、掃除には散らかしたものをしまうなどの、「片付け」というプロセスがそれぞれ加わります。
ここ数年話題になっている・・・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー9月号(2022年8月30日発行)/超ときめき★プラン術』P.40~でご覧ください。
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