住友林業(東京都千代田区)は9月8日、遮音性能(D50)を確保した賃貸住宅向け界壁「高遮音界壁50」を開発し、同社賃貸住宅「Forest Maison(フォレスト メゾン)」に採用すると発表した。2019年開発の高遮音床(遮音50仕様)と合わせて使用することで、高い遮音性能を備えた快適で上質な賃貸住宅を提供する。
同社筑波研究所が、せっこうボードの組成、吸音材、制振材、間柱の配置など各部材の研究・検証を行い開発。「透過損失等級(界壁)」で、国土交通大臣の特別評価方法認定による等級3「遮音性能(D50)」を取得し、隣戸のテレビや会話はほとんど聞こえないなど、標準的な集合住宅界壁を2ランク上回る遮音性能を確保している。
賃貸住宅では、居住者間のマナーをめぐるトラブルが増加しており、このうち生活音に関するものが最も多くなっている。また、新型コロナの影響により、テレワークや外出自粛などで家で過ごす時間が増えたため、入居者の遮音性や快適性、性能への関心が高まっている。同社では、賃貸住宅のより快適な住環境の提供をめざし、遮音性能を向上させた同製品を開発。床と界壁の遮音性能を大幅に向上させた「Forest Maison」は、入居者に快適な居住空間を、オーナーには高遮音仕様で差別化を図ることができるとする。
高遮音床(遮音50仕様)は、2019年に同社が住友ゴム工業、マックストンと共同で開発した。一般的な鉄骨造を上回る遮音性能「LL-35(軽量床衝撃音)」、「LH-50(重量床衝撃音)」を実現し、器物の落下などによる比較的軽い音から子どもが走り回る重い音まで、下階へ伝わる音を大幅に抑制する。
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